
YouTubeやInstagramで「がん保険は不要!」「高額療養費制度があるから大丈夫!」という情報を見て、「やっぱり保険なんていらないよね」と思っていませんか?
実は私も、以前はそういう情報を鵜呑みにしていた時期がありました。でも、2025年に祖父が肺がんで、叔父がすい臓がんで亡くなり、8年前には母が大腸がんになった経験から、「本当にがん保険は不要なのか?」ということを、もう一度真剣に考えるようになりました。
そんな中、厚生労働省が2026年2月13日に発表した「2018年に診断されたがん患者の5年生存率」のニュースを見て、改めて感じたことがあります。
医療は確実に進歩している。でも、それは「がんにかかっても大丈夫」という意味ではない。
今日は、このニュースを元に、SNSの「保険不要論」に流されている30代・40代の女性の皆さんに、ぜひ知っておいてほしいことをお伝えします。
目次
厚労省が発表した「5年生存率」って何?
まず、今回発表されたデータについて簡単に説明しますね。
厚生労働省は、2018年にがんと診断された人が、5年後にどのくらい生きているか(5年生存率)を公表しました。これは「全国がん登録」という、すべてのがん患者さんのデータを集めた、とても信頼性の高い統計です。
【15歳以上の5年生存率(2018年診断)】
- 前立腺がん:92.5%
- 乳がん(女性):88.4%
- 子宮頸がん:71.4%
- 大腸がん:68.0%
- 胃がん:64.4%
- 肺がん:39.6%
- 肝臓がん:34.4%
- すい臓がん:13.5%
このデータを見て、どう思いますか?
「前立腺がんや乳がんは生存率が高いから安心!」と思いましたか?
それとも、「すい臓がんは13.5%しかないんだ…」と不安になりましたか?
ここで大事なのは、がんの種類によって生存率が大きく違うということ、そして2016年と比べて、肺がんは1.9ポイント、すい臓がんは1.7ポイント上昇したという事実です。
つまり、医療は確実に進歩しています。でも、それでもすい臓がんの5年生存率は13.5%。肺がんは39.6%です。
私の家族に起きたこと:祖父と叔父、そして母
ここで、私の実体験をお話しさせてください。
祖父の肺がん:我慢しすぎた結果、ステージ4で発見
2025年、祖父が肺がんで亡くなりました。
祖父は「少しくらい体調が悪くても大丈夫」と我慢するタイプで、病院に行くのを嫌がっていました。咳が続いていても、「年だから仕方ない」と言っていたそうです。
でも、さすがにおかしいと家族が病院に連れて行った時には、もうステージ4。がんは他の臓器にも転移していて、手術もできない状態でした。
肺がんの5年生存率は39.6%。でも、これは早期発見も含めた数字です。祖父のように進行した状態で見つかると、生存率はもっと低くなります。
早期発見のために、自分の体をチェックすることは本当に大事です。
叔父のすい臓がん:発覚から半年で…
同じ2025年、叔父がすい臓がんで亡くなりました。発覚してから、たった半年でした。
すい臓がんは「沈黙のがん」と呼ばれていて、症状が出にくく、見つかった時にはすでに進行していることが多いんです。5年生存率が13.5%というのも、そういう背景があります。
叔父は発覚した後も仕事を続けていました。「治療に専念したい」と思っても、収入が途絶えることへの不安があったんだと思います。
治療に専念するためには、治療費だけでなく、収入が減った時の備えが必要なんです。
そして、ここからが重要な話です。
実は、この叔父は共済を扱う仕事をしていました。保険を扱う立場だったんです。
私の父も、その叔父経由で保険に入っていました。でも、内容を確認したら、正直ひどいものでした。私が父の保険を切り替えることになったのですが、その時に気づいたんです。
叔父自身が、保険を扱う立場でありながら、十分な保険に入れていなかった可能性が高い。
おそらく、「自社でやらなきゃ」というしがらみがあったんだと思います。本当は別の保険に入りたかったかもしれない。でも、立場上それができなかった。
保険を扱う人が、必ずしも十分な保険に入れているわけではない。これが、業界の現実です。
母の大腸がん:幸い完治したけれど、「担当者」の大切さを痛感
8年前、母が大腸がんになりました。幸い今は完治しています。
でも、母はそこから毎年ポリープ除去の手術を受けています。母は叔父の勤め先の共済に加入していたのですが、「給付金請求のやり方がわからない」「面倒くさい」と言って、請求していませんでした。
この叔父というのが、私の叔父、つまり母からすると旦那の弟です。
母は付き合いで保険に入っただけで、関係が良くはなかったので、何も聞けなかったんです。叔父はまだ生きていましたが、「義理の弟に保険のことを聞くのは気まずい」「面倒くさい」という気持ちがあったようです。
私が確認したら、給付金の請求漏れが複数回あったことが発覚したんです。
保険に入っているだけでは意味がない。担当者にすぐ連絡できる関係性がとても大事なんです。
YouTubeやSNSで「がん保険は不要」と言われる理由
さて、ここからが本題です。
YouTubeやSNSでは、「がん保険は不要!」「高額療養費制度があるから大丈夫!」という情報がたくさん流れています。
なぜそんな情報が多いのか、知っていますか?
アルゴリズムの罠:あなたに「気持ちいい情報」が優先される
YouTubeやSNSは、アルゴリズムで動いています。あなたが見た動画、クリックした記事、「いいね」を押した投稿…それらを元に、あなたにとって気持ちいい情報が優先して表示されるんです。
例えば、あなたが「保険は高い」「保険は不要」と思っていたら、そういう情報ばかりが目に入るようになります。逆に、「保険は必要」という情報は表示されにくくなります。
つまり、あなたはweb上で正解を探しているつもりで、実は自分の想定と同じことを言っている記事を見つけて、安心・妄信してしまっているんです。
私もよくお客様に言うんですが、
「YouTubeやSNS、ぜひ見て勉強してください。私もそれらから情報収集しています。でも注意してほしいのは、それらはアルゴリズムで動いているので、あなたにとって気持ちいい情報が優先して表示されています。あなたはweb上で正解を探しているので、ほかの選択肢が目に入らないし、自分の想定と同じことを言っている記事を見つけたら、自然と安心、妄信してしまいます。でも大事なのは本当に自分に合った情報なのかです。」
「高額療養費制度があるから大丈夫」は本当?
よく聞く主張の一つが、「高額療養費制度があるから、医療保険もがん保険も不要」というものです。
確かに、高額療養費制度は素晴らしい制度です。月の医療費の自己負担額に上限が設けられていて、例えば年収約370〜770万円の人なら、月の自己負担額は約8万円+αで済みます。
でも、ここに大きな落とし穴があります。
1. 高額療養費制度は「月の支払い額の限度が決まっている」だけ
治療が長引くと、毎月の支払いが必要です。3か月入院したら、8万円×3か月=24万円。半年なら48万円。1年なら96万円です。
あなたの貯蓄は、これに耐えられますか?
2. 保険適用外の費用は上限なし
個室代、食事代、先進医療、自由診療…これらは高額療養費制度の対象外です。特に、がん治療で「自由診療」を選択すると、1回数百万円、継続するともっと必要になる場合もあります。
3. 収入が減ることは考慮されていない
会社員なら傷病手当がありますが、個人事業主にはありません。入院すると、収入が減る、もしくはゼロになります。
叔父がそうでした。治療に専念したくても、収入が途絶えることへの不安から、仕事を続けていました。
「高額療養費制度があるから大丈夫」というのは、表面的な情報です。実際には、それだけでは足りないケースがたくさんあります。
「がん保険は不要」と言う人が見落としていること
SNSの「保険不要論」には、共通する特徴があります。
1. 数字だけで判断している
「保険料がもったいない」「その分をNISAで積み立てた方がいい」
確かに、数字だけ見ればそうかもしれません。でも、がんになった時、あなたは冷静に投資を続けられますか?積み立てたお金を崩さずに済みますか?
私がよく言うのは、
「未来は誰にもわからない。何もなかったらNISAの方が増えたかもしれない。でも何かあった時は保険だったからこそ豊かな老後を送れているかもしれない。自分が一番後悔しないであろう選択を取ることが大事。」
2. 「可能性は低いから不要」という考え方
「がんになる確率は低い」「だから保険は不要」
でも、保険の考え方って、本来は**「可能性は低いけど起きたら大きな損害になるもの」に保険をかけるべき**なんです。
火災保険や自動車保険は入っていますよね?火事になる確率も、事故を起こす確率も低いです。でも、起きたら大変だから、保険に入っているんです。
がんも同じです。がんになる確率は確かに低いかもしれない。でも、死亡や高額治療になりやすいがんには、保険での対策が必要だと私は思います。
3. 自分の家族の歴史を知らない
あなたの家族に、がんになった人はいませんか?
遺伝的要因がすべてではありませんが、家族にがんの人が多い場合、自分もなりやすい可能性があります。
私の家族は、祖父が肺がん、叔父がすい臓がん、母が大腸がん。私自身も、「がんになるかもしれない」という前提で備えています。
がん保険を勧める人、勧めない人
じゃあ、がん保険は全員に必要なのか?と言われると、そうではありません。
がん保険を勧める人
- 貯蓄が多くない人:高額療養費制度だけでは足りない可能性が高い
- 個人事業主:傷病手当がなく、入院すると収入減に直結
- 心配性の人、貯蓄が好きな人:「何かあった時に備えたい」という気持ちが強い人
- オンラインで仕事をする人:入院時に個室が必須→個室代対策として
- 家族にがんの人が多い人:遺伝的要因を考慮
がん保険を勧めない人
- 十分な貯蓄がある人:30〜50万円の貯蓄減でも「大丈夫」と思える人
- 高額な自由診療は選ばない、と決めている人
ただし、**入院に対する保険は「卒業を目指す」**ことを私は推奨しています。つまり、ある程度の貯蓄ができたら、入院保険は不要になる。でも、がん治療など大きな治療への保険は必要です。
一時金型 vs 実費補償型:どっちがいい?
がん保険を検討する時、「一時金型」と「実費補償型」のどちらがいいか迷いますよね。
実費補償型を勧めることが多い理由
自由診療を選択すると、数千万円の治療費が必要な場合もあります。一時金型だけでは不足する可能性があります。
一時金型も選択肢として有効な場合
がんは以前より見つかりやすくなりました。早期発見で少し休む程度なら、一時金型で治療費より大きな給付を受けるのもアリです。
おすすめの組み合わせ
貯蓄型の死亡保障(がんでも保険金が出る商品)+別途実費補償型
これなら、万が一の死亡保障も、がん治療の高額費用も、両方カバーできます。
「担当者」の大切さ:保険に入っているだけでは意味がない
ここで、もう一度母の話に戻ります。
母は共済に加入していましたが、給付金請求のやり方がわからず、請求漏れがありました。担当者が義理の弟(私の叔父)だったので、気まずくて何も聞けなかったんです。
保険に入っているだけでは意味がない。担当者にすぐ連絡できる関係性がとても大事なんです。
あなたに質問です。
今、あなたの保険の担当者にすぐ連絡できますか?
- 担当者の名前と連絡先を知っていますか?
- 何かあった時、すぐに相談できますか?
- 担当者は、あなたの家族構成や仕事内容を理解していますか?
- 担当者との関係性は良好ですか?気軽に聞ける相手ですか?
もし答えが「No」なら、今の保険は「入っているだけ」の状態かもしれません。
できないなら、新たな担当をつけましょう。
保険業界の現実:扱う側も十分な保険に入れていない
叔父の話をもう一度振り返ります。
叔父は共済を扱う仕事をしていました。でも、十分な保険には入れていませんでした。
なぜか?
「自社でやらなきゃ」というしがらみがあったから。
保険を扱う人でも、会社のしがらみで、本当に自分に合った保険に入れていないことがあるんです。
私がフリーランスのFPとして活動しているのは、まさにこれが理由です。
しがらみなく、自由に、本当にお客様に合った提案ができるから。
保険会社の営業マンや、共済の担当者は、自社の商品しか勧められません。でも、フリーランスのFPは違います。保険・投資・住宅ローン・光熱費・スマホまで、幅広い提案ができます。
本当にあなたに合った保険を選ぶなら、しがらみのない担当者を選んでください。
私がFPとして大切にしていること
私は、数字だけでなく、お客様の感情に寄り添うことを大切にしています。
以前、あるお客様に「この保険に変えると、15年後に3,000万円の差が出ます」とシミュレーションを見せたことがあります。でも、お客様は現状維持を選びました。
理由を聞くと、「そんなにお金はいらない。手間が増える方が嫌。今の担当に断る方が嫌」とのことでした。
数字と感情は違うんです。
数字では「変えた方が得」でも、お客様の感情では「現状維持の方が楽」だった。それを無視して押し付けることはできません。
だから私は、数字のメリットを提示したうえで、お客様の感情に寄り添い、最善の判断に導くことを大切にしています。
医療は進歩している。でも、それは「備え不要」という意味ではない
今回の厚労省のデータを見て、私が思ったのは、
「医療は確実に進歩している。でも、それは『がんにかかっても大丈夫』『保険は不要』という意味ではない」
ということです。
肺がんの5年生存率は39.6%。すい臓がんは13.5%。これは、2016年と比べて上昇しています。素晴らしいことです。
でも、それでも6割以上の肺がん患者、9割近いすい臓がん患者が、5年以内に亡くなっているんです。
そして、生き延びている人たちも、治療費、入院費、収入減…様々な経済的負担を抱えています。
医療の進歩は、「治療の選択肢が増えた」という意味です。でも、選択肢が増えれば、お金もかかります。
最後に:あなたに合った「備え」を一緒に考えませんか?
長文を読んでいただき、ありがとうございます。
私がこの記事で伝えたかったのは、
- YouTubeやSNSの情報を妄信しないでほしい
- 「保険不要論」は、あなたに合っているとは限らない
- 家族の歴史、自分の仕事、貯蓄額…すべてを踏まえて考えてほしい
- 保険に入っているだけでは意味がない。担当者との関係性が大事
- 保険を扱う側も、しがらみで十分な保険に入れていないことがある
ということです。
私自身、祖父が小学6年生の時に横領で逮捕されるという経験をしました。原因は、身内から紹介された証券営業マンに、ソフトバンク株に一点集中投資→大暴落→言われるまま売却して大損害→損を取り返したい感情→詐欺案件に多数引っかかり→会社のお金に手をつける、という流れでした。
この経験から、私はお客様への知識教育・マインドセットを何よりも大事にしています。
難しく考えないでください。全体像がつかめたら、あとは算数だけです。最低限の知識は私が伝えます。
あなたに合った「備え」を、一緒に考えませんか?
今、あなたの保険の担当者にすぐ連絡できますか?
できないなら、新たな担当をつけましょう。
LINEで気軽にご相談ください。あなたの家族構成、仕事、貯蓄額、不安…すべてをお聞きして、あなたに合った備えを一緒に考えます。
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一人で悩まないでください。一緒に、後悔しない選択をしましょう。
【記事のポイントまとめ】
✅ 厚労省のデータ:肺がん5年生存率39.6%、すい臓がん13.5%
✅ 医療は進歩しているが、それは「保険不要」という意味ではない
✅ SNSの「保険不要論」はアルゴリズムの罠。あなたに合っているとは限らない
✅ 高額療養費制度だけでは足りないケースが多い
✅ 保険に入っているだけでは意味がない。担当者との関係性が大事
✅ 保険を扱う側も、しがらみで十分な保険に入れていないことがある
✅ 数字だけでなく、感情に寄り添った選択を
【参考サイト・参考資料】
- 厚生労働省「2018年全国がん登録5年生存率報告」の結果
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_70382.html - 厚生労働省「2018年 全国がん登録5年生存率報告」[PDF]
https://www.mhlw.go.jp/content/10901000/001654816.pdf - 日本経済新聞「がん『5年生存率』膵臓や肺で上昇 2018年診断、16年比で」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUF139GB0T10C26A2000000/ - 国立がん研究センター「がん統計 年次推移」
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/annual.html - サイエンスポータル「がん5年生存率、部位別で90%超から12%と大差 初の全国登録集計で判明」
https://scienceportal.jst.go.jp/newsflash/20260126_n01/